初めてジャニショに行った話

風が冷たい1月のある日、私は原宿にいた。日も暮れて薄暗い細い路地では、目の前の建物から漏れる照明が眩しいほどに光っている。私の人生でおそらく9割方足を踏み入れることがないと思っていた場所で、いつか行ったとしてもこんなに早くなるとは思っていなかった場所だ。

書き出しのテンションを間違えた気がする。ちょっとよく分からない。なんだこの胡散臭い文章は。

とにもかくにも、お茶の間に毛が生えたようなレベルのファンが初めてジャニショを体験した感想を書いてみることにする。暇でしょうがない人、ジャニショに興味があるけど行ったことがない人、行ってみたいけど様子がよく分からなくて不安な人はお茶でも片手に読んでください。ざっくりの流れや雰囲気だけでもお伝えできればなと。

 

そもそもジャニショとは一体何なのか

ジャニショ。正式名称ジャニーズショップ。

その名の通りジャニーズ事務所の公式商品(メインとしては所属アイドルの写真)を購入できる店舗である。デビュー組からJr.まで、あらゆるジャニーズの写真がある。最近グループごとのフォトブックなるものも追加されたようだ。店舗は原宿、名古屋、梅田、福岡の4店舗。今回行ったのは原宿店。 

実はこの訪問はほとんど勢いだった。

友人と渋谷の美術館を観た後、ここから原宿駅まで歩いて行けるよ~とのことだったので、せっかくならばと代々木第一体育館の前を通過しつつ歩いていた。そしてついでにジャニショ寄ってみる?となったのである。

「どんな建物か見てみたい」というくらいの軽い気持ちだった。友人が以前訪れた際は朝早く向かった上で更に整理券の配布があって、中に入っても人がくしゃくしゃいて写真を全部チェックしきれなかったとの話を聞いていたので、まあ外の様子だけでも、というくらいだった。私は営業時間なんかもよく分かっていなかったので、入れないこと前提で立ち寄ってみる。

着いた建物の前には警備員さんが1人。向かいのお店には何人か並んでいる人がいたが、私たちの目的とする建物は特に混雑している様子はない。

 

ジャニショの印象~外観~

  • なんか洒落とる

  • 思ったよりシンプル

  • 白と緑(雑すぎる色イメージ)

田舎者なので原宿、ジャニーズと言うだけで派手目な外観かと思っていたが、そうでもなかった。1本路地を入ったところだったしわりと静かそうなところだ。行った時間が日曜の夕方というのもあってか、なんだか建物自体はひっそりと建っている印象だった。ガラス張りで中が見えるようになっていたけど、照明がめちゃくちゃ明るかった気がする。

ほほうこれが噂の…と見ていると、警備員さんの横の「今の時間はご自由にお入りいただけます」という文言の小さな看板に気がつく。 

えっ本当に??どうする?入る?入っちゃおうか!?

整理券配布も終わっているかも、などと言っていたがまさかのするっと通常入店。螺旋状の白い階段を地下へと下りていった。思いの外あっさりと入れてしまって驚いた。

 

ジャニショの印象~内装~

  • 白い
  • 明るい
  • そして狭い

地下で写真を選び1階のレジでお会計というシステムだと知らなかった。

写真スペースの通路は他の人とすれ違うときに気を使うほどの狭さだった。入った最初こそ空いていたものの、ちょっと迷っているうちに人が増えていた。混んでいるときは自分の後ろの人にぶつからないようにリュックとか前に持っておく方がいい。あと上の写真とか見るために後ろに下がるときも気を付けた方がいい。

写真が並べられている何枚ものパネルで区切られたスペースに、紙とペンを持った女の子達がうろうろしていた。上を見たり下を見たり、時に通路から通路へと移動してはお目当てのアイドルの写真を吟味している。

グループごと、メンバーごと、撮影シーンごとにある程度まとめられたパネルには「○年○月~」というように、写真が追加された日付が示されている。それを確認しつつ、手元の用紙に欲しい枚数を記入していく。小学校時代、修学旅行で業者さんが撮った写真を買ったときの流れに近い。貼り出されたサンプル写真の中から、自分が写っているものや集合写真なんかの欲しいものを選ぶ感じと似ていた(伝わって欲しい)。

まあそれと違うのは、写っているのが全て男性芸能人であるということだ。笑っていたりすましていたり、とりあえずどこを向いても顔だらけの空間であちこちに目を奪われつつ漸く購入する写真を決めたら、入ってきた入口と反対側にある出口から1階へと上がってレジ待ちの列に並ぶ。

 

お会計タイム 

レジ待ちの列に並ぶこと約10分(くらいだったと思う)。とうとう順番が回ってきた。お姉さんに記入した用紙を渡すと、確認しながらすごい速さで打っていく。6台ほど並んだレジで鳴り響く電子音は何かのアラームかと思うほど規則正しく連続している。その技術に感動してしまいそう。モニターにはカタカナでタレントの名前が出てくる。打ち終わると他のスタッフさんに用紙が渡され、その人に写真を準備してもらう間にお会計をする。1枚税込160円。ペットボトル1本分くらいのお値段だ。現金のみのお支払のよう。

そして最後に待ち構えるのが、写真確認という名の好みの大暴露会である。

枚数や内容に間違いがないか、白いレジ台に私が選んだ写真が1枚1枚並べられていく。機械的に数えるお姉さん。目で追う私。ソロショット、コンビショット、ソロ、ソロ、ソロ、ソロそしてトリオ更にコンビ、ソロ…。

当然ながら全て選んだのは自分である。パネルを睨みながらさんざん悩んで手持ちのお金と一応の相談をして厳選されたメンバー(写真)だ。

「この角度から見る顔が好き」

「背景込みですごく絵になる」

「なにこれ可愛い買うしかないな」

「芸術かこれは?」

選んでいる最中はそんなことを考えていた。「これは是非!!!」という1枚を選ぶことしか頭になかった。しかしこうしてそれらが目の前に並べられると、自分の好みを突きつけられているようで大変恥ずかしいものだとよく分かった。間違い防止のために欠かせないプロセスだが、同時に最大の恥ずかしポイントでもある。

『あなたこの人たちが好きなんでしょ?こういう角度で、こういう表情で、こういうポーズしているのが良いんでしょ?そうなんでしょ?ほらほらほらほら~』(※妄想)

私は顔を覆って崩れ落ちるしかない。認めざるを得ない。だってそれを選んだのは紛れもなく私なんだから。

そうです、その人たちが好きなんです…!(※妄想)

隣では次のお客さんがお会計をしている。何を買ったのか気になってしまいちらりと横目で伺う。私と同じように写真を並べられている。

(あ、大野さんファンなんですか私も好きですそれにしても大分吟味しましたか抑えた枚数ですね私なんか選びきれなくて20枚になっちゃいましたよでも本当はこんなに買うつもりじゃなかったんですけどおかしいな…。)

脳内でそんな芝居を繰り広げているうちに確認が終わり、丁寧に丁寧に袋に入れられてこちらに差し出されるメンバー(写真)たち。受け取ってそっと鞄にしまい、お店の外で先にお会計を終えた友人と合流。東京駅までお見送りしてもらい、1人新幹線に乗った。

 

そのあと

帰る途中で見ることはさすがに出来なかった。どうせなら1人でじっくりゆっくり心行くまで眺めたいし、写真片手ににやける(であろう)姿は端から見たら完全に不審者だ。いやだ。捕まりたくはない。

無事に家に帰りつき、恐る恐る袋から取り出した。まず最初に、一緒に入れてもらったレシートにずらりと並ぶカタカナに震え、極力印刷面に触れないように細心の注意を払って1枚ずつ眺める。一通り見て、嘆息。そして再び袋へとしまった。

思った以上に、刺激が強かった。自分で選んだくせに。

そしてなぜか「やっちまった」感があった。

一体私は何を「やっちまった」のだろうか。

数日後にフォトアルバムを購入して写真を収納した。ライブの時に買った写真も一緒に入れた。アルバムを買うにあたって他のジャニーズファンの方のブログやツイッターを参考にして選んでみたのがこれ↓。

 ポリプロピレン高透明フィルムアルバム・2段 L判・56枚用 | 無印良品ネットストア

高透明を謳うだけあって、写真を見ていてもビニールの存在がほとんど気にならない。最初は100均のアルバムでいいか~なんて考えていたのだが、比べてみるとその差は明らかだった。丈夫そうだし外見もシンプルで良い。すごいぞ無印良品。愛してるよ無印良品

 

蛇足ありまくりかつ途中脱線しましたが、以上がジャニショ初体験の感想です。未知の世界から生還したというか何というか、1つ何かのレベルが上がった気がする。次に行くのがいつになるかは全く分からないので、今手元にある写真をとにかく大切に扱おうと思った。

写真を選んでいるときもレジで並んでる最中も、ここにいるのはみんなジャニーズが好きな人たちなんだなぁというのを感じた。このショットがヤバい(かっこいい可愛い大好き)とか、あれを買ってしまったとか、これはもう絶対欲しかったんだとか、自分が好きなアイドルの写真を手に入れられる喜びできらきらしているように思えた。店内にプラスのエネルギーが満ちていた。

今回の一番の感想としては、好きなものを前にするとわりと簡単に自分の中での上限を引き上げるんだなということだ。入った瞬間は「厳選しまくって5枚くらいで抑えた方がいいな…」とか思ってたのに蓋を開けてみれば20枚買ってたんだから。びっくりでしたわ。

ジャニショの近くにお住まいの方も遠方にお住まいの方も、機会と気持ちと許すお金があればぜひ1度足を運んでみてはいかがでしょうか。

お粗末様でした。